Thursday, March 17, 2011

多分、電力会社自らがこういう情報を発信することはないと思うので、もうすでに引退して自由に発言をできる立場の元リスクマネジメントの専門家として、公開情報の範囲で配電に関して書かせていただきます。

※機密保持のため、日本全国の10電力会社の情報を全部ひっくるめて1電力会社のように書きます。ご了解ください。

各電力会社内、もしくは複数電力会社連携のコアとなるのが、「制御センター」「総合制御所」「総合監視制御室」「制御指令所」などと呼ばれる、電気の流れをコントロールする所です。(呼び名は、なぜか、電力会社によって違いますw。面倒なので、ここではCCPと呼びます。)

災害、テロ等でCCPを使えなくなった時のためにCCPは地盤の異なる場所に複数あります。

CCPには、系統盤と操作卓という2つの機能があります。(情報処理を行うための大型計算機ももちろんあります。)

系統盤には、常時、火力・風力・原子力・水力といった各発電所の発電量、また、各ボルト別変電所の系統別送電量、電力消費量の大きい施設・一般家庭の地域別消費電力量が表示されます。

これらの情報を元に、操作卓で、この各施設、地域、地区、変電所への送電をコントロールします。

通常、CCPでは、自社の電力量だけを監視、送電のコントロールをします。

しかし、緊急時には他電力会社の送電量をモニターし、電気の流れをコントロールし、別電力会社の変電所に向けて送電を開始します。

配電線は系統が二重化されていて、しゃ断器や開閉器によって細かく区間に分けられています。そして、この特定の区間ごとに、配電を制御することが可能です。

これが、よほどのことが無い限り、日本では町全体が停電をするといった、大規模停電が起こらない秘訣です。

変電所ごとに配電を制御するだけでも、膨大な情報量の処理が必要です。ましてや、区間毎、に配電を制御するというのは、ものすごい情報量のコントロールです。

ものすごく当たり前のことを書きますが、電力は、ボタンを押したら即できるわけではありません。電力が必要になれば、火力を増したり、ダムの水位をコントロールしたりして、電力を作り出します。そして、作られた電気は溜めておくことができないので、そのまま送電をします。

今回、全国民に節電を呼び掛け、大型電力消費施設が運行を取りやめた結果、どの程度の電力が足りなくなるのかの予測は相当に困難だったと思われます。

関東近郊は、発電施設と電力消費場所が日本で最も離れています。つまり、送電・配電に時間がかかるということです。

にもかかわらず、数分ごとにこの計画停電時間を変更することができる、というのは、数分単位で、複数の電力会社を横断して、区間別の電力消費量をモニターし、送電・配電をコントロールすることに成功していた、ということです。

それは、日本の電力会社が、世界でも最高峰の送電・配電コントロール技術を持っているということなんです。

計画停電が出来るのは最高級の配電技術があるということ: 高円寺/阿佐ヶ谷ようじょう通信 骨盤矯正・自律神経調整の鍼灸院・整骨院 (via katoyuu)